人間も例に漏れない。まだ白目が青味がかっているこどもたちの、光るうぶ毛。大人もそうかもしれないけれど、大人を光に透かしたことはないな。眩しいから/風が強いからそこに立っててとは言った事がある。もともとわたしは毛のある生き物がみんな苦手だし、大きいとなおの事、きらい。大人は毛がごわごわしているし、大きな声を出すし、身体の大きさを考えずに勝手に動き回る。力の入れ方もおかしい。だから光に透かそうとも思わないし、透かさないから綺麗だとも思わない。それに加えて、光の中で会う機会はそんなに多くはないのだった。その人としたい事がないから、会おうと考えつかない。
”大人というものは夜を分け合うものだ”と、誰かが言っていた気がする。同じ部屋で一緒にいながら別々のことをして、自由に呼吸をするのが好きだった。真夜中に川を見に行ったり、星を探しに行ったり、バイオリンを弾いたり。夜を分け合うってこういうことでしょう。そんな人に、大人になってから出会えるのかしら。もう一度出会う事があるのかしら。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
滅びの王国
『すえっこOちゃん』という本を借りた。Oちゃんのほんとうの名前はオフェリアだけど、いつもOちゃんと呼ばれている。スウェーデンのある町に住んでいる七人きょうだいの末っ子で今は五歳。年上のきょうだいがいるのでおませさんだそう。奔放ではちゃめちゃだけれど、OちゃんにはOちゃんの理屈がし...
-
『すえっこOちゃん』という本を借りた。Oちゃんのほんとうの名前はオフェリアだけど、いつもOちゃんと呼ばれている。スウェーデンのある町に住んでいる七人きょうだいの末っ子で今は五歳。年上のきょうだいがいるのでおませさんだそう。奔放ではちゃめちゃだけれど、OちゃんにはOちゃんの理屈がし...
-
本があるところは、すこし埃っぽい匂いがする。それはとても甘く、柔らかく、同時に香ばしい。冷たいが同時に温かで、さざ波のように声が聞こえる。誰かの。遠い過去からの。近い未来からの。 本があるというその点においては、私にとっては懐かしく親しい場所なのだ。そこが初めての場所だとし...
-
あまりにも身体が重く、(これは肉が鉛になったようだ)と思っていたら寝坊した。身体が季節に追いつかないし、ついでに時間にも追いつかず遅刻をした。遅刻をしようと決めたら気が楽になって、のんびりパンなどを齧ったのだが、家を出る時間が近づいてくるととてつもなく辛い。まるで誰かの首に縄...
0 件のコメント:
コメントを投稿