2010年4月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:6764ページ
■ブロデックの報告書
異質なものを嫌うのは人間だけでなく生物の本能なのだろうが、それを存分に操ったのは誰だったのか。小さな村に起きた「よそ者の到来」はくすぶり続ける戦渦に小さな火花を落とし、そして村人はその火を鞴で吹くように大きくした。主人公は村の「浄化」を報告書にまとめるようにと命令される。そして「浄化」の真実を並行して書き始める。知っている者がいなくなればその出来事はなかったことになるか?この「報告書」が消滅すれば無かったことに出来るのか?そうではない、それは事実としてあったのだという主人公の叫び声が聞こえるようだ。それはそれは人が人として、「異質」を怖れ る内はいつでも、何度でも。
読了日:04月29日 著者:フィリップ・クローデル
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/5910637
■高慢と偏見〔新装版〕 (河出文庫)
読了日:04月29日 著者:ジェイン・オースティン
http://book.akahoshitakuya.com/b/4309462642
■エミリ・ディキンスン家のネズミ
読了日:04月26日 著者:エリザベス・スパイアーズ
http://book.akahoshitakuya.com/b/4622072661
■スノウ・ティアーズ
梨屋アリエ作品では腑に落ちる方だと思う。それぞれの章で起きる主人公・君枝にとっての不可思議な体験も、自分自身の島にたどり着くためのクロールだったようだ。
読了日:04月25日 著者:梨屋 アリエ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/5853046
■再起 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 1-41)
読了日:04月22日 著者:ディック フランシス
http://book.akahoshitakuya.com/b/4150707413
■左岸
もの凄く久しぶりに受けた、江國香織の洗礼。言葉はどれも柔らかく、振り返るとその言葉以外は当てはまらないと思わせる筆力だ。茉莉は『神様のボート』と同じように舟に乗ってしまったのだろう。流されやすいところ、流れに乗って何処までも行くところ、どのような波にも揺れて、でも決して転覆しないところ。冗長な部分もあるので読んでいると中だるみするかも、とは思った。私の中ではもう茉莉も九も完結したので、『右岸』は読めない。
読了日:04月21日 著者:江國 香織
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/5811833
■ポポイ (新潮文庫)
なんという毒々しい少女の夢!愛さなくても異性の首を飼うという、奇妙だが美しく、時に現れるエロティック加減にくらくらした。政界の元老(と言われている)祖父の前に現れて切腹、介錯された少年の首を孫娘が預かり、育てる。これが昭和に書かれた物語なのかとびっくりする。
読了日:04月20日 著者:倉橋 由美子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/5796110
■ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)
読了日:04月19日 著者:村上 春樹
http://book.akahoshitakuya.com/b/410100143X
■ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)
読了日:04月18日 著者:村上 春樹
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101001421
■五月の霜 (lettres)
読了日:04月18日 著者:アントニア・ホワイト
http://book.akahoshitakuya.com/b/4622073307
■ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)
読了日:04月17日 著者:村上 春樹
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101001413
■13歳の沈黙 (カニグズバーグ作品集 9)
再読
読了日:04月15日 著者:E.L. カニグズバーグ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/5743607
■バンビ―森の生活の物語 (岩波少年文庫 (2078))
森に生きるノロジカを描いた物語。かわいらしさとは無縁の、厳しい「生の掟」をバンビは知る。生きると言うこと、愛すると言うこと、慈しむと言うこと、相容れないものへの憐れみなど、バンビは森の王である父から教えられる。ディズニーが描いた明るく音に溢れた物語も楽しいが、この物語は楽しいだけではない、生き物の命の賛歌だ。
読了日:04月12日 著者:ザルテン
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/5710771
■悦楽の園
再読・後ほど
読了日:04月10日 著者:木地 雅映子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/5691526
■モモちゃんとアカネちゃんの本(5)アカネちゃんとお客さんのパパ (児童文学創作シリーズ)
読了日:04月09日 著者:松谷 みよ子,伊勢 英子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4061192353
■モモちゃんとアカネちゃんの本(4)ちいさいアカネちゃん (児童文学創作シリーズ)
読了日:04月09日 著者:松谷 みよ子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4061192345
■モモちゃんとアカネちゃんの本(3)モモちゃんとアカネちゃん (児童文学創作シリーズ)
読了日:04月09日 著者:松谷 みよ子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4061192337
■モモちゃんとアカネちゃんの本(2)モモちゃんとプー (児童文学創作シリーズ)
読了日:04月09日 著者:松谷 みよ子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4061192329
■モモちゃんとアカネちゃんの本(1)ちいさいモモちゃん (児童文学創作シリーズ)
読了日:04月09日 著者:松谷 みよ子
http://book.akahoshitakuya.com/b/4061192310
■IN
読了日:04月07日 著者:桐野 夏生
http://book.akahoshitakuya.com/b/4087712982
■ナニカアル
物語は書かれた時点で、作家のファンタジーになる。ばらまかれたフィクション。私たちが知っている、共通認識としてある「林芙美子」を描きながら、実際のそれは愛の行き止まりだ。桐野夏生の小説に出てくる女性は大概タフであるが、時代性もあり芙美子は信じられないほどタフだ。そして蓮っ葉。どことなく漂う「いつか訪れる死」への諦め、新しい命と家庭への優しい眼差しを内包した女性の、なんと強いことよ!
読了日:04月06日 著者:桐野 夏生
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/5645660
▼読書メーター
http://book.akahoshitakuya.com/
今月は桐野夏生二冊を連続して読んだので、ちょっとくらくらした。モモちゃんの最終巻は、そろそろ本当に手に入れたい。おきゃくさんになったおおかみのパパと、モモちゃんとアカネちゃんとママたち三人に、どのような物語の終わりがあるのか、自分の眼でも確かめたい。
今更ながら『高慢と偏見』を読んだのだが、もっと早くに読めば良かったと嬉しい後悔ばかり!
『悦楽の園』は発達障害の子どもが出てくる。それについてはもっと知りたいこともあるので、なんとか知識を増やしてからまた読もうと思っている。
2010年5月2日日曜日
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